場づくりは単なる空間設計ではなく、人の気持ちや関係性、文化を育てる土壌づくりでもあります。

働きやすい職場環境を創るために役立つスキルや知識はたくさんあります。

今回は心理的安全性を高めるスキルとして「ファシリテーション」について学びたいと思います。

 

◇ファシリテーションとは?

目的達成に向けて、参加者の対話や協働を促進する技術・姿勢のことです。

会議、ワークショップ、プロジェクト、チーム運営など、あらゆる「人が集まる場」で活用されます。

 

 【ファシリテーターが担う役割】

【ファシリテーターの思考と姿勢】

ファシリテーターは「中立な支援者」であり、場の目的達成に向けて以下のような姿勢が求められます

・目的志向:「この場のゴールは何か?」を常に意識

・プロセス重視:結論よりも、どう議論が進むかに注目

・参加者尊重:一人ひとりの声に価値があると信じる

・柔軟性と即興力:場の流れに応じて進行を調整する

 

 【ファシリテーションに必要なスキル】

・傾聴力:言葉だけでなく、表情や沈黙も含めて「聴く」力

・問いかけ力:思考を促すオープンクエスチョンや、対話を深める問いの技術

・構造化力:話の流れや論点を整理し、見える化する力(ホワイトボードや図解など)

・感情の扱い方:緊張や怒り、沈黙など、場に現れる感情を受け止める力

・中立性:自分の意見を押し付けず、参加者の主体性を尊重する姿勢

 

【実践テクニック】

① 話し合いの設計

・アイスブレイク:緊張をほぐし、場を温める

・グランドルール設定:「否定しない」「時間厳守」など

・目的とゴールの明示:冒頭で共有し、迷子にならないようにする

②対話の促進

・ラウンドトーク:順番に話すことで全員の声を拾う

・KJ法・マンダラート:意見を整理・可視化する手法

・サイレントワーク:一人で考える時間を設けてから共有

③意見の収束

・MECEで分類:漏れなくダブりなく意見を整理

・投票・優先順位付け:意思決定を可視化

・合意形成のフレーム:「納得できるか」「実行可能か」で判断

 

ファシリテーションは奥深く、場づくりの要とも言えるスキルです。

実践的かつ体系的に理解し、皆が働きやすい職場づくりを実現したいですね。